水田農業における農地集積の計画性が圃場巡回の効率性に及ぼす影響予測モデル

  • 森澤 健作
    石川県立大学 大学院 生物資源環境学研究科
  • 山下 良平
    石川県立大学 生物資源環境学部 環境科学科

書誌事項

タイトル別名
  • Impact Evaluation Model of the Effects of Planned Farmland Accumulation on Traveling Efficiency in Paddy Field Farms

抄録

<p>本研究では,水田農業における圃場巡回の効率化支援を目指し,理論上最適な巡回経路を同定するシミュレーションモデルを開発した.また,そのモデルを用いて,農地の団地化を図る計画的な農地集積が巡回経路の効率性を如何に高めうるかについて,総移動距離及び総移動時間を指標として,空間的に無秩序な農地集積を仮定した場合との比較から評価した.</p><p>分析では,現況の管理農地数を基準として,新規の借入農地数を+20%刻みで最大+100%までの段階的な規模拡大を想定した.そのうえで,車移動速度,徒歩移動速度,車の乗降時間を組み合わせた複数の状況にモデル内の変数を調整し,各シミュレーションの結果を比較した.その結果,無秩序に農地が増加した場合は,ほぼ管理農地数に比例して移動距離及び移動時間が単調増加した.対して新規の借入農地が密集していく計画的な農地集積では,次第に徒歩移動区間が増加し,無秩序な農地集積との効率性の差は逓増する傾向が示された.</p>

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (1)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ