8.2.1 炭素イオン線による水相における活性酸素種の生成

  • 松本 謙一郎
    量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所放射線障害治療研究部障害分子機構解析研究チーム
  • 乳井 美奈子
    量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所放射線障害治療研究部障害分子機構解析研究チーム
  • 上野 恵美
    量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所放射線障害治療研究部障害分子機構解析研究チーム
  • 小川 幸大
    量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所放射線障害治療研究部障害分子機構解析研究チーム
  • 中西 郁夫
    量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所放射線障害治療研究部障害分子機構解析研究チーム

書誌事項

タイトル別名
  • 8.2.1 Generation of Reactive Oxygen Species in Aqueous Phase by Carbon-Ion Beam
  • 炭素イオン線による水相における活性酸素種の生成
  • タンソ イオンセン ニ ヨル スイソウ ニ オケル カッセイ サンソシュ ノ セイセイ

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説明

<p>炭素線によって水溶液中に生じるヒドロキシルラジカル(·OH),過酸化水素(H2O2),及び酸化反応の量を,電子常磁性共鳴をベースとする方法により測定し,X線のそれと比較した。·OHの生成は炭素線の軌跡上に局在しているものと思われ,ミリモラーあるいはモラーレベルの異なる生成密度があることが示唆された。ミリモラーレベルの·OH生成,過酸化水素生成,及び酸化反応の量はLETが高くなるにつれて減少した。放射線による活性酸素種(ROS)の生成は分子レベルのミクロな環境では一様ではなく,またその量はLETに依存して変化することがわかった。このようなROS生成の違いによって炭素線とX線との線質の違いを生み出している可能性が明らかになりつつある。</p>

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参考文献 (13)*注記

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