保養温泉地の現状と展望~「温泉利用型健康増進施設」活性化に向けた調査~

  • 野添 ちかこ
    非営利活動法人健康と温泉フォーラム研究員 温泉と宿のライター 一般社団法人日本温泉協会理事

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タイトル別名
  • ホヨウ オンセンチ ノ ゲンジョウ ト テンボウ : 「 オンセン リヨウガタ ケンコウ ゾウシン シセツ 」 カッセイカ ニ ムケタ チョウサ

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抄録

<p>日本には古くから湯治文化があり、温泉を病気の治癒や予防に役立てきた歴史がある。現在、厚生労働省には温泉施設の利用料及び交通費が医療費控除の対象となる「温泉利用型健康増進施設」の認定制度があるが、あまり広まっていない。「温泉利用型健康増進施設」の軒数は20軒、医療費控除の申請者数は年間50~70名程度である。</p><p>ハード面では、肩まで浸かれる全身浴槽のほか寝湯などの部分浴槽、ジャグジーなどの気泡浴槽をもつ温泉施設に加えて、トレーニングジム、プールなどの運動施設をもつことが認定要件だが、クリニックと連動したプログラム提案や、自然食やヨガなどを組み込んだ7泊8日の長期滞在プログラム、最新鋭のマシンで運動履歴などのデータ管理を行うなど、施設ごとの個性や特徴もさまざまである。</p><p>「温泉利用型健康増進施設」の認定要件の緩和に伴って制度の注目度が高まっている今は施設の魅力をPRする好機といえよう。また、担当者間の情報共有、モチベーションアップを図る施策を行い、施設および制度の充実、活性化を図ることが重要と考える。</p>

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