感音難聴に対する再生医療開発の現況と今後の展開

  • 中川 隆之
    京都大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • 第120回日本耳鼻咽喉科学会総会シンポジウム 耳科領域における再生医療最前線 感音難聴に対する再生医療開発の現況と今後の展開
  • ダイ120カイ ニホン ジビ インコウ カガクカイ ソウカイ シンポジウム ジカ リョウイキ ニ オケル サイセイ イリョウ サイゼンセン カンオン ナンチョウ ニ タイスル サイセイ イリョウ カイハツ ノ ゲンキョウ ト コンゴ ノ テンカイ

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説明

<p> 難聴は, 世界保健機関の報告では人類の克服すべき健康上の課題の上位にランクされており, 近年, 認知症を加速する重要な因子としても注目され, 難聴, 特に感音難聴に対する社会的関心は高まっている. 現在, 感音難聴に対する薬物療法は, 極めて限られており, 新規治療法の開発に対する期待が高まっている. この流れは, 感音難聴に対する創薬研究にも認められ, アカデミア発のベンチャー企業の活発な活動や製薬業界の積極的な取り組みも始まっている. 本稿では, 急速に進展しつつある感音難聴治療薬開発の国内外の現況をまとめ, われわれが行っているインスリン様細胞増殖因子1を用いた急性感音難聴治療研究の進捗状況を概説する. また, 内耳再生医療開発の観点から, 世界的な感音難聴創薬研究, 特に臨床治験の現況について紹介し, 今後の内耳有毛細胞再生による感音難聴治療に向けた研究の展開について考察する.</p>

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