粒子状有機硝酸連続測定装置の開発

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タイトル別名
  • Development of a Continuous Measurement System of Particulate Organic Nitrates

抄録

<p>熱分解–キャビティ減衰位相シフト分光(TD-CAPS)法による粒子状有機硝酸(PONs)濃度連続測定装置の開発を行った。本装置ではPONsが高温で熱分解され生成したNO2を測定することで、PONsの総量を定量する。具体的には、大気をPONsラインとバックグラウンド(BG)ラインの二つに分け、PONs濃度とBGを交互に測定する。PONsラインでは最初に活性炭デニューダーによりPONs測定の干渉となるガス成分の除去を行う。その後360℃に加熱された石英管内で熱分解した後、NO2濃度をCAPS法により測定する。一方BGラインでは、最初にフィルターと活性炭デニューダーでPONsと干渉となるガス成分をすべて除去した大気を360℃に加熱後、NO2濃度を測定する。両ラインから得られたNO2濃度の差分からPONs濃度を決定する。本装置では活性炭デニューダーに活性炭繊維シート(ACFS)を用いた。活性炭デニューダーの最適な長さとACFSの種類を選定したところ、最適化されたデニューダーは干渉ガス成分をほぼ100%除去し、約半年以上の破過時間を有した。またPONs透過効率も90%以上の高い値を得た。大阪府立大学構内にて、本装置を用いた実大気中のPONs濃度の無人連続測定を1カ月間行い、本装置によりPONs濃度が連続観測可能(時間分解能2分、1時間値の検出下限5.3 pptv)であることが示された。</p>

収録刊行物

  • 大気環境学会誌

    大気環境学会誌 54 (6), 195-201, 2019-11-10

    公益社団法人 大気環境学会

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001277391578624
  • NII論文ID
    130007743083
  • DOI
    10.11298/taiki.54.195
  • ISSN
    21854335
    13414178
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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