岐阜県恵那市明智町東方及びその周辺地域に産する花崗岩類の全岩主成分・微量成分組成とその帰属

  • 山崎 徹
    産業技術総合研究所 地質調査総合センター 地質情報研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Whole-rock major and trace element geochemistry and geotectonic attribution of granitic rocks around the Higashigata, Akechi Town, Ena City, Gifu Prefecture, central Japan
  • ギフケン エナシ アケチマチ トウホウ オヨビ ソノ シュウヘン チイキ ニ サンスル カコウガンルイ ノ ゼン ガン シュセイブン ・ ビリョウ セイブン ソセイ ト ソノ キゾク

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説明

<p>5万分の1地質図幅「明智」地域の岐阜県恵那市東方地域において,東西約4 km,南北約3.5 kmの花崗岩類の分布を明らかにした.この花崗岩類は,岩体を覆う新第三系明智礫岩層の東が武節花崗岩に,西が苗木型花崗岩に対比される全岩化学組成を示す.武節花崗岩は比較的明瞭な全岩化学組成トレンドと重希土類元素に枯渇した左上がりのコンドライト規格化希土類元素パターンで特徴づけられる.苗木型花崗岩は比較的分散した全岩主成分・微量成分組成と,全体としてフラットに近い希土類元素パターンを示す.武節花崗岩は多くがアルミナ飽和度1.1以上の組成を示し,泥質堆積岩起源マグマからのざくろ石の分別が示唆される.苗木型花崗岩は,母岩の変成泥岩の不均質な同化作用の影響で大きなアルミナ飽和度の幅をもつ.苗木型花崗岩の親マグマは周囲の中部地方領家帯のメタアルミナス花崗岩類と類似した起源物質に由来するものの,地殻のより浅部で発生したために全体としてSiO2に富む性質を獲得した可能性がある.</p>

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