MRIを用いた肘窩の採血・静脈注射部位における皮静脈の解剖学的研究

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タイトル別名
  • Anatomical MRI Study of Cutaneous Veins used for drawing Blood and Intravenous Injection in the Cubital Fossa

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抄録

<p> 肘窩における採血・静脈注射刺入部位の尺側皮静脈(BA)、尺側正中皮静脈(MBA)、肘正中皮静脈(MC)、橈側正中皮静脈(MCE)、橈側皮静脈(CE)の数と直径について、MRIを用いて映像解剖学的に解析し、被験者データと皮静脈直径間の相関について解析した。</p><p> 男性63名、女性42名の計105名を計測した結果、BAが最も多く、MCが最も少なかった。直径は男女ともに尺側部(BA)、橈側部(CE)と比べて正中部(MBA、MC、MCE)が有意に大きく、その中でもMCが最大を示した。尺側領域(BA、MBA)と橈側領域(MCE、CE)の2領域間の直径では有意差は認めなかった。尺側の深部には正中神経と上腕動静脈が存在するため、刺入の際には直径が大きい正中部の皮静脈を選択するのが安全だと考える。また、皮静脈直径は体重と相関することから、BMIと相関をもつ各皮静脈の直径との間には体重因子が有意に関係していた。</p>

収録刊行物

  • 保健医療福祉科学

    保健医療福祉科学 6 (0), 28-35, 2017-03-31

    埼玉県立大学保健医療福祉科学学会

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