薬剤樹幹注入したヒノキにおけるスギノアカネトラカミキリの生育3

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タイトル別名
  • Growth of <i>Anaglyptus subfasciatus</i> in <i>Chamaecyparis obtusa</i> trunk injected of chemical

抄録

<p>スギノアカネトラカミキリは、スギ・ヒノキにトビクサレと呼ばれる被害を発生させる材質劣化害虫として有名で、生産現場では被害を減少させたいという要望が強い。そこで、薬剤の樹幹注入によるトビクサレ被害低減への可能性について検討するため、2015年から3年間、和歌山県の被害発生地域でヒノキ生立木に殺虫剤を異なる時期・施用量で注入し、材内の薬剤の分散や変色の発生および幼虫の生存状態等について調査した。その結果、材の変色は穴を開けただけの対照木でも見られたが、薬剤施用量が多いほど大きくなる傾向があり、薬剤は注入時期によって樹体内の分散傾向が異なっていた。薬剤注入木では、スギノアカネトラカミキリ幼虫の死亡個体が存在し、特に材内生息数が多い木では駆除効果が高くなる場合が見られた。さらに全体としては注入量が多いほど駆除率が上がる傾向が見られたが、材内幼虫頭数のバラツキが大きい等の理由から薬剤樹幹注入による明瞭な駆除効果は明らかにできなかった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288034242944
  • NII論文ID
    130007376319
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_665
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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