オレキシン : 摂食行動を制御する神経ペプチド(<総説特集>II おいしく味わう脳のしくみ : 脳内物質の観点から 3)

書誌事項

タイトル別名
  • Orexins : Neuropeptides that regulate feeding bahavior.
  • オレキシン:摂食行動を制御する神経ペプチド
  • オレキシン セッショク コウドウ オ セイギョ スル シンケイ ペプチド

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説明

オレキシンは、オーファン受容体の内因性リガンドとして同定されたペプチドで、摂食中枢に局在している。ラットの脳内にオレキシンを投与するとラットの摂食量は増加するため、オレキシンは摂食行動を制御していると考えられる。オレキシン遺伝子欠損マウスは摂食量が20%程度減少している。オレキシンを産生する神経は視床下部のLHAに局在するが、大脳皮質、辺縁系、モノアミンニューロンの起始核など、さまぎまな部分に投射しており、動物の気分、情動、覚醒状態を制御する物質であると考えられている。また、オレキシン遺伝子欠損マウスがナルコレプシー様の睡眠障害を呈することから、オレキシンは、覚醒維持とREM睡眠の制御にも重要な働きをしていると考えられている。

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参考文献 (13)*注記

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