アニメ視聴を契機とした日本語習得を通した発話キャラクタの獲得過程に関する事例研究

書誌事項

タイトル別名
  • A case study on the acquisition process of verbal characters through Japanese learning motivated by anime
  • フランス移民二世Cの語りの質的分析から
  • From qualitative analysis of a second generation immigrant in France

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説明

本研究の目的は,アニメで日本語を習得した学習者が,日本語で表現する人物像(以下,発話キャラクタ)を,どのような背景と過程によって獲得したかについて,探索的な分析を試みることである。そのため,幼少期から日本のアニメを長時間視聴することで日本語を習得し,日本語と母語で異なる発話キャラクタを演出していると判断されたフランス人日本語学習者Cについて,その日本語学習についての語りを,質的に分析した。分析と考察の結果,Cの発話キャラクタ獲得の背景に,フランス(西洋)と日本(東洋)という対照が見いだされた。そしてCの日本語習得の過程は,アニメの長時間視聴と日本語一人芝居という個人的言語実践を通して,この対照のフランス側ではなく,日本側(アニメで見た日本)において自己肯定を目指し,発話キャラクタを継続的に探索し,獲得する過程であったことが示唆された。

収録刊行物

  • 言語文化教育研究

    言語文化教育研究 15 (0), 129-, 2017

    一般社団法人 言語文化教育研究学会:ALCE

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288035883776
  • NII論文ID
    130007384522
  • DOI
    10.14960/gbkkg.15.129
  • ISSN
    21889600
    21887802
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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