小児食道アカラシアに対してperoral endoscopic myotomyを施行した1例

  • 河原 仁守
    神戸大学大学院医学研究科外科学講座小児外科学分野
  • 尾藤 祐子
    神戸大学大学院医学研究科外科学講座小児外科学分野
  • 會田 洋輔
    神戸大学大学院医学研究科外科学講座小児外科学分野
  • 橘木 由美子
    神戸大学大学院医学研究科外科学講座小児外科学分野
  • 中井 優美子
    神戸大学大学院医学研究科外科学講座小児外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Peroral Endoscopic Myotomy for Achalasia in Pediatric Patient: A Case Report
  • 症例報告 小児食道アカラシアに対してperoral endoscopic myotomyを施行した1例
  • ショウレイ ホウコク ショウニ ショクドウ アカラシア ニ タイシテ peroral endoscopic myotomy オ シコウ シタ 1レイ

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抄録

<p>症例は11歳,女児.8歳頃より嘔吐を認め,10歳過ぎても食後の嘔吐が持続するため精査された.食道造影検査で造影剤の排泄遅延を認め,高解像度食道内圧検査で下部食道括約筋の積算弛緩圧が63.8 mmHgと高値を示し食道アカラシアと診断された.術前のEckardt scoreは6点であった.食道アカラシアに対する新しい治療方法で,成人領域では良好な治療成績を認めている経口内視鏡的筋層切開術(POEM)を施行した.食道体部後壁5時方向に粘膜下トンネルを作製し,次いで外縦筋は温存して,全長16 cmにわたり選択的に内輪筋の切開を行った.術後は速やかに自覚症状が消失し,Eckardt score 0点,積算弛緩圧17.7 mmHgと改善した.術後1か月間はPPIを投与した.術後3か月経過し,上部消化管内視鏡検査ではLos Angeles分類Aの軽度の食道炎を認めるが,逆流症状はなく2㎏の体重増加が得られ良好に経過している.</p>

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