3D structure of Susobana river valley outflow jet in Nagano city observed by Doppler lidar (Part 1)
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- Nakamura Yusuke
- Graduate student, Rissho Univ.
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- Watarai Yasushi
- Rissho Univ.
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- Suzuki-Parker Asuka
- Rissho Univ.
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- Nakagawa Kiyotaka
- Rissho Univ.
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- Yoshizaki Masanori
- Rissho Univ.
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- Sakakibara Yasushi
- Shinshu Univ.
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- Hamada Takashi
- NECRI
Bibliographic Information
- Other Title
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- ドップラーライダーにより観測された長野市裾花川谷口ジェットの立体構造(その1)
Description
近年問題視されている都市ヒートアイランドの緩和策の一つとして,相対的に冷涼な気流を都市域に流入させる「風の道」政策が注目されている.長野県長野市市街地の場合は,同市街地に隣接する裾花川からの山風流入による都市気温の低下効果が検討されている.しかしながら,長野市街地に流入する山風の吹走範囲や厚さ等の詳細な立体構造については未だ明らかとなっていない.そこで本研究は,長野市街地に流入する山風の立体構造およびその時間変化の把握を目的として,2017年10月8~9日においてドップラーライダーとGPSゾンデを用いた山風の集中観測を実施した.本稿では,得られた解析結果の中から山風の吹走範囲について報告する.<br> 裾花川谷口に位置した長野商業高校(以降,長商)における風向風速を,山風の影響が小さい長野地方気象台と比較した.長商の風向は,21時頃から西寄りに限定され3時頃まで継続する.さらに,同期間における両地点の風速を比較すると,長商の方が平均で1ms-1以上大きい.このことより,本事例における山風吹走時間は21~翌3時頃までの約6時間であることが示唆される.<br> 長商の風速が最大を示した8日22時における,信州大学に設置したドップラーライダーの仰角0°のPPI観測から得られた水平風ベクトルより,山風吹走範囲を議論した.風速が最大を示すベクトルは,観測範囲内の裾花川最上流部に位置し(9.0ms-1),観測範囲内の平均風速は3.3 ms-1である.観測範囲内の風向は概ね北西であり,裾花川谷筋方向と一致する.このことより,長商付近を吹走する風は山風であることが示唆される.しかしながら,長商から市街地方向に900m以上離れた位置では,平均風速が1.0 ms-1と非常に小さく.風向も概ね北東を示したため,山風の吹走範囲外であることが示唆される.以上の結果より,本事例で観測した山風の吹走範囲は谷の出口から約2kmの範囲内であることが示唆された.
Journal
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- Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers
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Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers 2018s (0), 000296-, 2018
The Association of Japanese Geographers
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288041689344
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- NII Article ID
- 130007412093
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed