衣服の視覚的評価と布の力学特性との関係

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タイトル別名
  • Relationships between appearance of clothes and the mechanical properties of fabric

抄録

目的 服装評価についてはSD尺度やリッカート尺度を用いて一般的に測定されているが,官能量と布の物性値との関係を明らかにした研究は見られない。本研究では,一対比較法を用いて上衣のゆるみの見え方を測定して,布の力学特性との比較を行い,それらの関係性を明らかにすることを目的とした。<br>方法 (1)ジョーゼット,デシン,トロピカル2種類,タフタの計5種類のポリエステル平織白布を使用した。ドレープ法による剛軟度の測定を行うとともに,KESを用いて引張り剛性,せん断剛性を測定した。(2)実験衣はハイウエスト切り替えのギャザーチュニックとし,5種類の布を用いて同一デザイン・サイズのチュニックを製作して人台に着用させた。衣服の大きさ,美しさ,好みの評価について,5段階尺度により女子大生20名を対象として調査した。分析はシェッフェの一対比較法中屋変法を用いて算出した。(3)剛軟度に着目し,衣服の見え方と布の剛軟度との関係性を求めた。<br>結果 (1)衣服の大きさについて一対比較により分析した結果,タフタ,トロピカル,デシン,ジョーゼットの順に小さく見えた。美しさと好みは大きさと反対の結果になった。(2)衣服の大きさに関する官能評価と布の剛軟度との間に正の相関関係が得られた。美しさと好みに関しては,負の相関関係となった。以上の結果から,ギャザーのある本実験衣では布が柔らかいほど体型が小さく,美しく見えるということが実証された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288046217472
  • NII論文ID
    130007420509
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_59
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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