在宅介護における室内環境の臭気調査

書誌事項

タイトル別名
  • Survey on the odor in indoor air at home nursing care.

説明

目的4人に1人が65歳以上という高齢者社会を迎えた我が国では、医療・介護の需要は更に高まると考えられている。一方で、2015年の改正介護保険法により特別養護老人ホームへの入所は原則要介護3以上とされ、要介護状態になってもできるだけ長く在宅での生活を続けていくことがますます求められている。要介護高齢者の62%が同居の家族から介護を受けている現状を鑑みると、高齢者が要介護期にも在宅生活を継続していくため、介護者の介護負担を軽減・改善していくことが欠かせないものと考えられる。在宅介護における悩みを調査すると、介護空間特有の「におい」について悩んでいるケースは多い。しかしながら、家庭という閉ざされた環境下におけるその実情はほとんど明らかになっていない。そこで本研究では、在宅介護現場における臭気成分の調査を目的として、実際の在宅介護空間の官能評価や臭気成分の分析を行った。方法在宅介護における被介護者の室内に複数の捕集材を設置し、普段通り生活してもらった。一週間後、各捕集材を回収して捕集された成分を抽出し、GCMSに供した。また、捕集媒体の一部を切り取り、官能評価を実施した。結果汗や加齢臭を想起させる脂肪酸類やノネナール、尿などの排泄物を想起させるフェノール類など居住空間の臭気として既に報告されている成分を確認できた。捕集媒体により臭気成分の回収率に差がみられた。また、臭気強度と介護度の間に相関がみられた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288046221568
  • NII論文ID
    130007420563
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_51
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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