恐怖記憶想起を調節する神経回路の時間的推移
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- 矢吹 悌
- 東北大学大学院薬学研究科
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説明
危機的状況を回避するために,恐怖記憶の獲得・想起は必須である.一方,恐怖記憶の異常な増強は,心的外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder:PTSD)に代表される不安障害の引き金となる.音条件付け刺激による恐怖記憶は扁桃体に保存されており,前頭前皮質からの入力により想起されることが知られている.しかしながら,恐怖記憶想起の神経回路が時間経過によって,どのように変化していくのかいまだ明らかになっていない.本稿では,Do-Monteらによって報告された恐怖記憶想起神経回路の時間的推移における背側視床正中核の役割について紹介したい.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Johansen J. P. et al., Cell, 147, 509-524 (2011).<br>2) Vertes R. P., Synapse, 51, 32-58 (2004).<br>3) Do-Monte F. H. et al., Nature, 519, 460-463 (2015).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 51 (11), 1095-1095, 2015
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288057364096
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- NII論文ID
- 130007447998
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可