消化器外科手術後患者の離床と歩行自立状況および歩行自立遅延例の特徴

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タイトル別名
  • The Progress of Early Mobilization and Factors Related to Delay Early Mobilization in Patients Following Abdominal Surgery

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説明

【目的】消化器外科手術後において離床と歩行自立の進行状況および歩行自立が遅延する症例の特徴を検討した。【方法】対象は当院消化器外科にて開腹手術を施行した275例であった。理学療法は離床や排痰を行い,離床プログラムは手術後1日目に歩行開始,2日目に歩行自立を目標として行った。【結果】対象の歩行開始日は平均2.0日であり,歩行自立日は平均3.3日であった。手術後2日目までに歩行自立に至った者は40.7%,4日目には82.9%であった。手術後4日目までに歩行自立に至らなかった遅延群は,4日目までに歩行自立に至った順調群と比較して有意に高齢であり,緊急手術の割合が高く,手術中の出血量が多かった。歩行自立を遅延させた理由は創部痛などが挙げられた。【結論】当院の消化器外科手術後の離床プログラムでは,82.9%の患者が手術後4日目で歩行は自立した。4日目までに歩行を自立しない患者は,高齢者や緊急手術の割合が高く,遅延理由は創部痛が多いことが分かった。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 37 (5), 364-369, 2010-08-20

    一般社団法人日本理学療法学会連合

参考文献 (17)*注記

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