販売時点情報が失われた保証期間中の故障データのみに基づく寿命推定法-使用頻度分布が既知の場合-

書誌事項

タイトル別名
  • Lifetime Estimation Based on Warranty Data Without Date-of-Sale Information-Cases Where Usage Time Distributions Are Known

この論文をさがす

抄録

製品の使用段階の信頼性評価には, 保証期間中の故障データに基づく解析が有用であるが, サービス部門からの修理記録のみに基づかねばならないなど, その解析には困難が伴う.本研究では, 各故障データの販売時点の情報が得られない場合の, 実稼働時間と使用開始後に経過した歴時間とが異なる製品の寿余分布の推定法を提案する.多重ランダム打ち切りデー夕としてモデル化し, sub-distributionの概念を適用して最尤推定量とその漸近分散を導出し, 性能評価を行う.この結果, 提案する推定量と従来研究でなされている販売時点が分かる場合の推定量との間には, ほとんど差がないことが示される.すなわち, 同一母集団への寿命推定には故障した製品の販売時点の情報は必要ではなく, 故障時点までの実稼働時間と営業部門から入手される販売量が分かれば十分である.さらに, 上記の方法を故障モードが複数ある場合へ拡張し, 同一の結論を得る.

収録刊行物

  • 品質

    品質 31 (1), 148-167, 2001-01-15

    一般社団法人 日本品質管理学会

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (9)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ