増大傾向を示した卵巣腫瘍術後の後縦隔Müller管囊胞の1例

DOI Web Site 参考文献8件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • A case of an enlarging posterior mediastinal Müllerian cyst after ovarian tumor surgery

この論文をさがす

抄録

<p>症例は43歳,女性.2年前に右卵巣顆粒膜細胞腫に対して右付属器摘除術が行われた.その経過観察中に胸部CTで第4胸椎左前方に増大傾向を示す21×14×26 mm大の内部均一で境界明瞭な腫瘍を認めた.MRIではT1で低信号,T2で高信号を示し囊胞性腫瘍を疑う所見であった.診断治療目的に胸腔鏡下後縦隔腫瘍摘除術を施行した.腫瘍は薄い被膜を有し,内部は液体成分の囊胞性腫瘍であった.周囲組織との癒着や神経との連続性は認めなかった.病理結果において,腫瘍の被膜は単層または複層の線毛円柱上皮で一部内腔へ乳頭状に突出していた.免疫染色ではEstrogen Receptor(+),Progesterone Receptor(+)でありMüller管囊胞と診断した.後縦隔Müller管囊胞は閉経や肥満,婦人科疾患の手術との関連性が指摘されており,本症例は卵巣腫瘍の術後に増大傾向を示した.</p>

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ