オオマルハナバチBombus(Bombus)hypocrita hypocrita Perezの巣の追加記録,特に巣の構造とコロニーサイズについて

書誌事項

タイトル別名
  • Supplementary Observations on the Nests of Bombus (Bombus) hypocrita hypocrita Perez (Hymenoptera, Apidae), with Special Reference to the Nest Architecture and Colony Size
  • オオマルハナバチ Bombus Bombus hypocrita hypocrita Perez ノ ス ノ ツイカ キロク トクニ ス ノ コウゾウ ト コロニーサイズ ニ ツイテ

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説明

栃木県と長野県でオオマルハナバチの巣を8個調査した結果,本種の営巣習性などについて次のような点が明らかになった.1)営巣場所は地下の腔所が多かったが,地表巣と準地上巣がそれぞれ1例記録された.2)発達した巣の多くでは,表面にワックス製の内被がつくられていた.3)バッチを構成する繭の結合がルーズで分離しやすく,またバッチ配置はルーズで不規則であった.4)コロニーサイズは総繭数で500個以下(平均383.8個)であったが,総繭数が1,000個を超えるコロニーもあった.5)コロニー当たり女王繭生産数は1〜205個(平均64.6個)で,コロニー間の差が極めて大きかった.しかし本種の女王繭生産数は同亜属のクロマルハナバチに比べると少なかった.6)発掘時にミカドアリバチのメス成虫が1個体生存していた1巣が発見されたが,この巣の寄生者であったかどうかは確認はできなかった.上記の結果は主に平地に生息する同亜属のクロマルハナバチと共通している.しかしコロニーサイズとコロニー当たり女王繭生産数は,オオマルハナバチの方がクロマルハナバチよりやや少なかった.

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参考文献 (36)*注記

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