トレッドミル歩行と平地歩行における床反力の比較

  • 岡田 誠
    藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
  • 才藤 栄一
    藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学講座
  • 大塚 圭
    藤田保健衛生大学病院リハビリテーション部
  • 櫻井 宏明
    藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
  • 武田 斉子
    藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学講座
  • 寺西 利生
    藤田保健衛生大学病院リハビリテーション部
  • 鈴木 由佳理
    藤田保健衛生大学病院リハビリテーション部
  • 岡西 哲夫
    藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
  • 寺尾 研二
    藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
  • 加賀 順子
    藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校
  • 金田 嘉清
    藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of Ground Reaction Forces between Overground and Treadmill Walking

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抄録

現在,トレッドミル歩行は,省スペースで連続歩行が可能であるいう理由から,片麻痺患者や脊髄損傷患者などに多く利用されている評価・練習方法である。本研究の目的は,トレッドミル歩行における臨床的応用の予備的検討として,トレッドミル歩行と平地歩行の比較を運動力学的因子,特に床反力に着目して検討することにある。健常成人28名に対し,主観的な判断として「遅い」,「快適」,「速い」の3速度で平地歩行時とトレッドミル歩行時の床反力(垂直分力,前後分力,左右分力)を計測した。両歩行の床反力波形の類似性は,3分力ともに類似性の高い結果となった(r=0,76〜0,95)。床反力波形のピーク値の比較では,垂直分力第3ピーク値と前後分力第1ピーク値において3速度ともトレッドミル歩行の方が有意に低い値を示した(p<0.01)。これらの結果から,トレッドミル歩行と平地歩行には,相違点がいくつか認められたものの,床反力波形の全体としての類似性は高く,事前の予備練習や歩行速度の調整を行い環境的要因のことを考慮した上でトレッドミルを用いれば,有用な代替的手法になると考えられた。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 29 (6), 209-217, 2002

    日本理学療法士学会

被引用文献 (4)*注記

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参考文献 (22)*注記

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