培地支持材がマツタケのデンプン分解酵素に与える影響

  • 藤原 直哉
    岡山県農林水産総合センター森林研究所林業研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Influence of gelling agent on saccharification enzymes from Tricholoma matsutake
  • バイチ シジザイ ガ マツタケ ノ デンプン ブンカイ コウソ ニ アタエル エイキョウ

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説明

マツタケのデンプン分解酵素の活性を,異なる培地支持材を使用して比較した.この時,アカマツのデンプンを糖質源として使用した.培地中のデンプン分解酵素の活性を調べたところ,培地支持材によって活性が異なり,特にゲランガム培地では,アカマツのデンプンをグルコースまで分解するマツタケのα—アミラーゼ,α—グルコシダーゼ,グルコアミラーゼの活性が確認された.しかし,寒天培地の場合には,グルコアミラーゼの活性が確認できなかった. また,培地中のアミロースとアミロペクチンの割合を,培養前後で比較したところ,アミロペクチンの減少が顕著であったことから,マツタケのデンプン分解酵素は,主に,アカマツのアミロペクチンを分解することで,糖質を得ていると考えられた.これらのことから,培地支持材がマツタケのデンプン分解酵素へ与える影響と,アカマツデンプンのアミロペクチンの分解について,新たな知見を得ることができた.

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