Development of natural and simple oocyte activation method using PLCζ

DOI
  • HIROSE Naoki
    Graduate School of Life and Environmental Science, University. of Yamanashi
  • OOGA Masatoshi
    Graduate School of Life and Environmental Science, University. of Yamanashi
  • WAKAYAMA Sayaka
    Advanced Biotechnology Center, University of Yamanashi
  • ITO Junya
    School of Veterinary Medicine,Azabu University
  • WAKAYAMA Teruhiko
    Graduate School of Life and Environmental Science, University. of Yamanashi Advanced Biotechnology Center, University of Yamanashi

Bibliographic Information

Other Title
  • PLCζを用いた自然かつ簡便な卵子活性化方法の開発

Abstract

<p>【目的】卵子の人為的活性化処理は円形精子細胞による受精やクローン技術において不可欠であるが,最適な活性化法は確立されていない。そこで精子頭部に存在する卵子活性化因子PLCζを用いることで,より通常の受精に近い卵子活性化方法の検討が進められている。しかしこの方法では,細胞の注入の他にPLCζタンパクあるいはPLCζ-mRNAの注入が必要であり,計2回の注入は手間がかかるだけでなく卵子へ大きなダメージを与えてしまう。そこで本実験では,細胞とPLCζ-mRNAを同時に注入することで,胚発生を向上させると同時に作業効率を改善することを目的とした。【方法】①PLCζ-mRNAをPVPに加え最終濃度が2 ng/µl,20 ng/µlおよび100 ng/µlになるよう調整し,マウス卵子へ注入した。その後,活性化率および2倍体化処理後の胚盤胞への発生率を観察することで最適濃度を調べた。②円形精子細胞を上記PLCζ-mRNA -PVP溶液と混ぜ卵子へ注入し,活性化率,胚発生率,および産仔作出率を調べることで新規活性化方法の有用性を検討した。【結果】①卵子の活性化率は,2 ng/μlでは33%,20 ng/μlでは87%,100 ng/μlでは95%となり,20 ng/μlおよび100 ng/μlで高い活性化率を示した。しかしながら,桑実胚期/胚盤胞期までの発生率において20 ng/µlでは49%,100 ng/μlでは42%であり発生が低下する傾向がみられた。②円形精子細胞と20 ng/μlのPLCζ-mRNAを混ぜ,同時に卵子へ注入したときの2前核率は44%,桑実胚期/胚盤胞期への発生率は42%であり,従来法で活性化した対照区(47%および54%)と有意な差はみられなかった。胚盤胞の品質および移植後の産仔作出率は現在実施中である。これらの結果から,細胞とPLCζ-mRNAの同時注入は従来法より作業効率が向上し,胚へのダメージを削減することに繋がることが示唆された。今後はクローン胚についても効果があるか検討する。</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001288072542336
  • NII Article ID
    130007488312
  • DOI
    10.14882/jrds.111.0_p-75
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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