APL治療の最前線

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タイトル別名
  • State-of-the-art treatment of acute promyelocytic leukemia
  • APL チリョウ ノ サイゼンセン

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抄録

<p>急性前骨髄球性白血病(APL)は,PML-RARA遺伝子変異を有し,異常な前骨髄球(豊富な顆粒もしくは微細顆粒)が増勢した急性骨髄性白血病(AML)のひとつである。APLは,かつて出血等の合併により致死率が極めて高いAMLの代表格であった。しかし,all-trans retinoic acid(ATRA)が,アントラサイクリン頼みの時代から治療に導入され,APLはむしろ治る確率が高いAMLへと変貌を遂げた。さらに,この30年間,ATRAに加えて,亜ヒ酸(ATO),タミバロテン(Am80),ゲムツズマブオゾガマイシン(GO)と言ういわゆる分子標的薬が次々に開発された。近年,作用機序が異なる分子標的薬を併用する時代となり,APLの治療成績は革命的ですらある。この総説では,APL治療が変遷してきたこれまでの軌跡とその最前線について紹介する。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (10), 2007-2018, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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