鋳造時の鋳型空洞の圧力挙動 : 一室加圧型鋳造機の場合

書誌事項

タイトル別名
  • Pressure Behavior in the Cavity on Casting : An Enclosesd One-chamber Casting Unit

この論文をさがす

抄録

一室加圧型のチタン鋳造機を用いて, 鋳造時の鋳造室と鋳造空洞の圧力挙動を検討した.鋳型と鋳型空洞との関係を模した装置を鋳造室の扉に取り付け, 鋳造室内の圧力挙動と鋳型を通して, 鋳型空洞に侵入するガスの圧力挙動を圧力センサーにより測定した.その結果, 鋳造室内の圧力上昇は, 圧力の立ち上がりから約0.2sで設定鋳造圧の約半分まで急速に上昇した. 鋳型空洞の圧力上昇および鋳造室と鋳型空洞との圧力差は, 設定鋳造圧はもちろん, 埋没材の通気度に大きく左右された.また, 圧力上昇が速い鋳型の場合, チタン溶湯が鋳型空洞を満たす前に, 多量のアルゴンガスが鋳型空洞に侵入する.このため, 鋳込み不良や, ガスの巻き込みによる内部欠陥が生じやすい.したがって, 一室加圧型鋳造では, 通気度の小さい埋没材を使用することが望ましい.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 19 (1), 108-114, 2000-01-25

    一般社団法人 日本歯科理工学会

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (20)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ