同調質量ダンパーの適用による送電鉄塔の耐震性向上に関する基礎的研究

  • 松本 将之
    熊本大学大学院自然科学研究科環境共生工学専攻
  • 葛西 昭
    熊本大学 大学院先端科学研究部
  • 松田 泰治
    九州大学 大学院工学研究院社会基盤部門
  • 石田 伸幸
    日本鉄塔工業株式会社技術部研究開発グループ

書誌事項

タイトル別名
  • FUNDAMENTAL RESEARCH ON IMPROVEMENT OF SEISMIC PERFORMANCE OF TRANSMISSION TOWER USING TMD

説明

鉄塔の耐震性については,これまで鉄塔基礎や脚部の構造形式を補強する観点から議論されてきたが,鉄塔の減衰性を検討した研究は少ない.本検討では,近年橋梁の耐震補強で採用されている同調質量ダンパー(Tuned Mass Damper,以下TMDと称す)に着目し,鉄塔の高減衰化による耐震性向上を図る.まず,架渉線の影響を考慮した鉄塔単体モデルを構築し,その後,固有値解析と動的解析を実施し,鉄塔の振動特性と動的応答特性を数値解析的に検討する.その結果,TMDを鉄塔に設置することで,鉄塔の応答を効果的に10~20%程度低減できることが明らかとなった.本検討は,鉄塔が設計される際に,最適なダンパーを用いることで鉄塔の倒壊回避が可能であることを示している.

収録刊行物

参考文献 (2)*注記

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