公私を架橋する身体のポリティクス

  • 間 永次郎
    著者所属: 東京大学文化人類学研究室 日本学術振興会

書誌事項

タイトル別名
  • Body Politics across the Public/Private Boundary:
  • 公私を架橋する身体のポリティクス : ガーンディーのブラフマチャリヤの実験とサッティヤーグラハ闘争の誕生
  • コウシ オ カキョウ スル シンタイ ノ ポリティクス : ガーンディー ノ ブラフマチャリヤ ノ ジッケン ト サッティヤーグラハ トウソウ ノ タンジョウ
  • ―ガーンディーのブラフマチャリヤの実験とサッティヤーグラハ闘争の誕生―
  • Gandhi's Experiments with <i>Brahmacarya</i> and the Birth of the <i>Satyāgraha</i> Struggle

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説明

本稿では、南アフリカでガーンディーのサッティヤーグラハ闘争が誕生する過程において、ガーンディーの「ブラフマチャリヤ(性的禁欲)」の実験がいかなる役割を果たすものであったのかを探究した。本稿では、第一に、サッティヤーグラハ闘争の開始を告げる1906年の人種差別法案撤廃を訴えるガーンディーの政治集会の演説をグジャラーティー語の原文から分析した。これにより、闘争の誕生を特徴付けていたものは、集会の中で、突如、ガーンディーが体験した内なる「シャクティ(śakti)」の発生にあったことを示した。第二に、1913年にガーンディーがブラフマチャリヤの実験の一つである「精液結集(vīryasaṇgrah)」について記した「秘密の章(Guhya Prakaraṇ)」と題するグジャラーティー語の記事を分析した。そして、先の体験が起こった背景には、この精液結集によってガーンディーの身体内に生命力の源泉である「精液(vīrya)」が蓄積されていたことが関係していたことを明らかにした。

収録刊行物

  • 南アジア研究

    南アジア研究 2017 (29), 92-123, 2017-12-31

    日本南アジア学会

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