大腿骨転子部骨折術後感染症に対して抗生物質含浸ハイドロキシアパタイトブロックを用いて治療した2例

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Abstract

<p>大腿骨転子部骨折に対し手術療法が保存療法に勝っているため当院でも積極的に手術を行っている.今回我々は2例の術後遅発性感染を認め,抗生物質含浸ハイドロキシアパタイト(HA)ブロックを用いて治療し良好な結果を得ることができたため報告する.Zimmer Biomet社リジェノスの連続性気孔内に抗生物質をStryker社Mixevac 3で陰圧をかけて含浸させ,抜釘でできた骨孔に充填する方法を用いた.【症例1】77歳男性で71歳時に左大腿骨転子部骨折に対しガンマネイル施行された.77歳時に発熱し近医での精査で髄内釘周囲の膿瘍形成を認めた.【症例2】78歳女性で77歳時に転子下骨折に対しロングガンマ施行された.術後7ヶ月で発熱認め,近医での精査でラグ刺入部に膿瘍形成認めた.2例ともに軽快し,抗生物質含浸HAブロックは手技が容易で,高齢者の術後感染症に対しても安全で有効な治療法である.</p>

Journal

  • Orthopedics & Traumatology

    Orthopedics & Traumatology 67 (4), 726-728, 2018-09-25

    West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology

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