LC-MS/MSによる野菜・果実中クロラントラニリプロールの実態調査

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タイトル別名
  • Surveillance of Chlorantraniliprole Residues in Vegetables and Fruits Using LC-MS/MS

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抄録

<p>殺虫剤であるクロラントラニリプロールの実態調査を行った.試験溶液は,QuEChERS法を応用した抽出とC18/GC/PSAによる精製により調製し,LC-MS/MSにより測定・定量を行った.8食品で分析法の性能評価(n=5)を行ったところ,回収率は50.2~93.4%, RSDは9.7%以下であった.本分析法を用い,野菜207検体および果実163検体を分析したところ,検出限界(4 ng/g)を超える検体数(検出率)は野菜で17検体(8.2%),果実で2検体(1.2%)であった.なかでもオクラ(10検体中4検体),パプリカ(23検体中4検体)およびトマト(6検体中2検体)の検出率が高く,さらに葉菜類では高濃度に残留している検体があり,最も高濃度の残留が認められたのは国産のみず菜(571 ng/g)であった.また,国産を含めてアジア圏の検体からの検出が大半を占めた.しかし,いずれの検体においても,MRLを超える残留は認められなかったことから,クロラントラニリプロールの適切な使用が伺えた.</p>

収録刊行物

  • 食品衛生学雑誌

    食品衛生学雑誌 59 (5), 234-238, 2018-10-25

    公益社団法人 日本食品衛生学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (6)*注記

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