版築のデザインと工法に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Design and Construction Method of Rammed Earth
  • ハン チク ノ デザイン ト コウホウ ニ カンスル ケンキュウ

この論文をさがす

抄録

土壁の工法のひとつである版築は、製造エネルギーが他素材に比べて格段に低いこと、単純な工法なため、だれにでもつくることができること、などの理由から、これからの建物に活用すべき素材として注目されている。本稿では、版築における建築デザインの実践的試みによる、その一般化について、デザインと工法の視点から論ずるものである。 版築の施工性、設計上の留意点を知るため、2001 年5 月から、2002 年3 月にかけて4畳半程度の版築構造の実験棟「版築造実験居室」(2002)(図2)を計画、セルフビルドによる建設をおこなった。このことで版築のテストピースの圧縮強度、建設にかかる日数、人数、施工費、さらにはセルフビルドで版築をつくることのメリットとデメリットについて検討した。 2004 ~ 2007 年にかけて、本研究で得られた一連の知見を基に、版築を用いた建築作品「H 邸」(2004)、「清水ヶ丘の家」(2005)、「セトレマリーナびわ湖」(2014)、ほか17 の事例が実施され、版築の一般化と普及に繋がった。

収録刊行物

  • 芸術工学会誌

    芸術工学会誌 69 (0), 138-145, 2015

    一般社団法人 芸術工学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ