12人-24-口-04 銃剣道における「刺突」行為の文化的考察
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- 渡邉 昌史
- 武庫川女子大学健康スポーツ科学部
説明
<p> 新学習指導要領の武道の選択肢として「銃剣道」が明記された。</p><p> 近代において創造された銃剣道が重要視されたのは、忠君愛国武道のイデオロギーのなかで、殺傷技術としての有効性であった。戦後、GHQによって禁止となり、「戦技部分」を払拭し、「スポーツ」としてのあり方を志向、現在では「修練の目標や理論、使術等については槍術や剣道と全く同様のもの」と説明されている。</p><p> 銃剣道は小銃の先に短剣を装着したものを模した木銃で相手に突いて競技する。有効な攻撃は「刺突」のみである。現代剣道が「切る」から「打つ」へと、いわばコペルニクス的転回で理念変化させたのに対し、銃剣道は「スポーツ」化を経たとされる以降も「突く」である。</p><p> 学習指導要領には、武道の学習を通じた「伝統的な行動の仕方」「伝統的な考え方」の習得が謳われている。そこにおいては、銃剣道を特徴づける「刺突」行為のもつ意味、あるいはそれに対する解釈は特に重要となってくる。</p><p> 本研究では、銃剣道の成立過程から中学校武道への展開のなかで、銃剣道における「刺突」の解釈について考察しようとするものである。</p>
収録刊行物
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- 日本体育学会大会予稿集
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日本体育学会大会予稿集 69 (0), 277_1-277_1, 2018
一般社団法人 日本体育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288108749440
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- NII論文ID
- 130007581680
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- ISSN
- 24241946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可