01史-25-口-09 スポーツを通じた地域開発からみた文化資源の現代的意義

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タイトル別名
  • 「足柄峠笛まつり」に着目して

抄録

<p> 発表者は、スポーツを通じた地域開発の観点から、地域の文化資源が現代においてどのように活用されどのような意義をもっているのかを検討してきた。具体的には、国重要無形民俗文化財である因幡、但馬久谷の菖蒲綱引き、伝説を再現した越前・加賀県境綱引き、赤名峠を舞台に行われた国盗り綱引き大会、薩摩のハマ投げ、桑名の打毬戯などの事例を通して、地域の歴史的事象や伝説、伝統文化を現代に再生させることの意義と課題を考察してきた。その一環として本研究では、「足柄峠笛まつり」(静岡県駿東郡小山町、神奈川県南足柄市共催)に着目し現地調査と資料調査を行い、説話に基づくイベントの意義を考察することとした。同祭りは、笙の名手であった源義光(新羅三郎義光、1045-1127年)が後三年の役で苦戦する兄の元に向かう途中の足柄山で、笙の師匠の子・豊原時秋に秘曲を伝授したという説話(『古今著聞集』所収や群書類従本『時秋物語』など)に由来し、9月第2日曜に開催される。当日は、笛塚供養式典の後足柄城址広場で、火縄銃、民踊、笙や和太鼓演奏、弓道などが披露され、両市町の小学生による領地争奪綱引き合戦の勝者は、翌年の祭りまで広場を領有する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288110778496
  • NII論文ID
    130007581763
  • DOI
    10.20693/jspehss.69.72_3
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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