13ア-24-口-12 競技力向上を目指した水球チームにおけるチームメイトの難聴選手に対する意識変容過程
抄録
<p> オリンピックでは、チームスポーツにおいても難聴選手が健聴選手と共にプレーしているケースが見られ、集団からの疎外感やコミュニケーションの問題を生じやすいとされる難聴者の一般的な特徴とは異なる状況が見られる。このことから、スポーツにおける競技力の高さが難聴に起因する集団形成への壁を低くしているのではないかと考えられる。そこで本研究は、国内トップレベルの競技力を有する水球チーム所属の難聴選手が水球選手としてチームにどのように溶け込んだのか、その過程をチームメイトに着目して明らかにすることを目的とした。研究方法は、4名を対象に半構造化面接を行い分析した。その結果、チームメイトの難聴選手に対する意識変容過程は、難聴選手が難聴であることを認識する前後で変化することが明らかになった。また、チームメイトの意識変容には、難聴選手の競技力及びチームにおける役割が大きく関係することが明らかになった。よって、本事例では、チームメイトが考える難聴選手のチームにおける役割と、難聴選手が考える自身の役割が一致し、それを遂行する競技力を有していれば、難聴選手は集団に溶け込みやすくなる可能性が高いことが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本体育学会大会予稿集
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日本体育学会大会予稿集 69 (0), 285_3-285_3, 2018
一般社団法人 日本体育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288112799232
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- NII論文ID
- 130007581657
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- ISSN
- 24241946
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可