書誌事項
- タイトル別名
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- LONGITUDINAL CHANGES OF FREE TESTOSTERONE LEVELS AND SEXUAL FUNCTION IN JAPANESE MEN EVALUATING TWO CROSS-SECTIONAL COMMUNITY-BASED STUDIES
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説明
<p> (背景) 日本人男性を対象とした横断研究では,加齢とともにフリーテストステロン(fT)が低下することが報告されている.今回,2回の横断研究を行い,fTの変化を調べ性機能との関連について検討した.</p><p> (対象・方法) 1992年および2007年に,北海道島牧村の40歳から79歳の男性住民を対象に下部尿路症状と性機能に関する横断研究を行った.これらの調査結果を比較することでfTや性機能の縦断的な変化について解析した.fTはRIA法で測定し,性機能は質問紙を用いて調査した.</p><p> (結果) 123例が対象となり,初回調査時の年齢は平均57.2歳であった.初回調査時,2回目調査時の43例(35%),75例(61%)に性機能障害に関連する合併症を認め,fTの平均はそれぞれ12.9pg/ml,4.4pg/mlと2回目調査の方がfTが低い結果であった.初回調査時と2回目調査時のfT(Y)と年齢(X)の近似直線は,それぞれY=-0.12X+19.6,Y=-0.10X+11.6であり,加齢に伴うfTの減少は同程度であった.性機能とfTとの間には統計学的に有意な関連は認めなかった.</p><p> (結論) 初回調査時よりも2回目調査時のfTは全体的に低い結果であった.性機能の変化にはfT低下以外の因子がより関与していると推測された.</p>
収録刊行物
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- 日本泌尿器科学会雑誌
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日本泌尿器科学会雑誌 109 (1), 20-24, 2018-01-20
一般社団法人 日本泌尿器科学会