気管支鏡検査時の細胞検査士によるRapid On-Site cytologic Evaluation(ROSE)導入の試み―Total Quality Management(TQM)活動を利用して―

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  • An attempt to introduce rapid on-site cytologic evaluation by cytotechnologists during bronchoscopy: Using Total Quality Management activities

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抄録

<p>【背景】近年,肺癌に対する分子標的治療薬の発展はめざましく,癌細胞から検出された遺伝子変異に合わせて治療薬が選択される。このため治療に際しては,癌細胞が確実かつ適切に採取され,病理診断および遺伝子変異の有無まで正確に評価されなければならない。このような背景より臨床から病理検査室へ迅速細胞診(rapid on-site cytologic evaluation; ROSE)の依頼があったが,病理検査室側の要因(時間確保困難)により実施できていなかった。【目的】総合的品質管理(total quality management; TQM)活動を活用し,気管支鏡検査を施行する肺癌疑い症例について,細胞検査士によるROSEを実施するための環境を整える。【方法】TQM活動の課題達成型ストーリーに沿い,病理検査室の業務改善により捻出した「ルーチン業務削減時間」と「ROSE拘束時間」を比較した。【結果】「ルーチン業務削減時間」が「ROSE拘束時間」を上回った。【結語】TQM活動を業務改善のツールとして活用し,「肺癌疑い患者に対する気管支鏡検査時の細胞検査士によるROSE施行率100%」を達成した。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 68 (1), 164-172, 2019-01-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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