急性リンパ性白血病と診断された医療保険未加入の外国籍旅行者の一例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of acute lymphoid leukemia in foreign traveler patient with no medical care

この論文をさがす

説明

<p>【背景】日本には年間約2,400万人の外国人旅行者が訪れるが, そのうち30%が保険未加入者であり, 医療費の未払いが問題となっている。そのため医療機関を受診する保険未加入の外国人への対応は喫緊の問題である。【症例】25歳男性, ベトナム国籍。右胸部痛, 呼吸困難を主訴に当院救急外来を受診。医療保険未加入のためベトナムで通院の方針となったが, 呼吸困難により入国管理局に出国を許可されず救急外来を再受診。呼吸窮迫のため同日入院となり骨髄穿刺より急性リンパ性白血病と診断された。しかしながら高額な医療を希望しなかったため, 呼吸状態改善に必要な胸水穿刺とステロイド投与を行った。状態改善し第5病日に退院したが, その後ベトナムで治療を継続し医療費は全額振り込まれた。【考察・結語】医療保険未加入の外国人患者においては医療費を考慮しながら, 必要な治療を選択しチームでの包括的なアプローチが重要と考えられた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ