ピーマン促成栽培におけるアオドウガネ (<i>Anomala albopilosa</i> Hope)の土中産卵深度と幼虫発育

  • 林川 修二
    鹿児島県農業開発総合センター大隅支場
  • 福田 健
    鹿児島県農業開発総合センター大隅支場
  • 大保 勝宏
    鹿児島県曽於畑地かんがい農業推進センター

書誌事項

タイトル別名
  • Oviposition-site selection and larval growth of the white grub, <i>Anomala albopilosa</i>, on forcing-cultured sweet pepper.
  • ピーマン促成栽培におけるアオドウガネ(Anomala albopilosa Hope)の土中産卵深度と幼虫発育
  • ピーマン ソクセイ サイバイ ニ オケル アオドウガネ(Anomala albopilosa Hope)ノ ドチュウ サンラン シンド ト ヨウチュウ ハツイク

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抄録

<p>ピーマン促成栽培では,アオドウガネやドウガネブイブイなどのコガネムシ類幼虫の根系への食害による生育不良が問題となっている。しかし,成虫侵入期が不明で,定植前に薬剤処理した圃場においても,被害が発生している事例がある。現在,生産性安定のために深耕や心土破砕などに取り組んでいるが,作土層の深耕化の影響で防除がさらに困難になることが危惧される。このため,産卵期と幼虫の分布位置が重要と考えられ,まず,アオドウガネの産卵位置と幼虫の発育を調査した。産卵数は土壌深度の影響を受けず,雌成虫は地表面から耕盤まで移動して産卵することが示唆された。また,相対位置間の差も認められなかったことから,産卵位置は作土層に影響され,作土層が深くなると産卵位置も深くなると考えられる。従って薬剤は作土層の深さに応じて処理することで効果が高まる可能性が考えられる。ピーマン促成栽培ハウス内では冬期でも幼虫は発育した。9月上旬の産下卵から孵化した幼虫の発育パターンにより,3齢幼虫の発生盛期となる11月下旬以降にピーマン根系への加害が最大になると推定された。この加害予測は現地の被害発生時期と程度にほぼ一致した。</p>

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参考文献 (1)*注記

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