精密分子認識空間構築を実現する配向性分子インプリンティング

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タイトル別名
  • Oriented Immobilization-based Molecular Imprinting for Constructing Nanocavities Capable of Precise Molecular Recognition
  • セイミツ ブンシ ニンシキ クウカン コウチク オ ジツゲン スル ハイコウ ショウブンコ インプリンティング

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抄録

<p>均一性の高い親和性と選択性をもつ分子認識材料は,高感度バイオセンサをはじめとした現在の分析科学とその産業への展開において欠かせない材料である.本稿では,この均一性の高い結合特性をもつことが期待される人工分子認識材料を創製する手法として,配向性分子インプリンティング技術について概説する.本手法は,鋳型分子を配向固定化し,制御/リビングラジカル重合によるボトムアップ型ポリマー薄膜形成技術を利用して精密な分子認識空間をもつ分子インプリントポリマー(MIPs)を得るものであり,従来法では発現できない高い親和性と選択性を示す分子認識空間の形成が可能となった.一連の研究で,低分子の生体成分や生物活性物質,また生体高分子であるがんマーカータンパク質や糖タンパク質が標的分子である場合の,それぞれに適した配向固定化方法を提案している.さらに本アプローチは,本稿でまとめた高感度バイオセンサの開発に限らず,高性能アフィニティ分離剤や薬物送達への応用が期待できることから,今後,バイオテクノロジーやナノテクノロジーなど様々な領域への波及効果が期待できる.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 68 (2), 89-101, 2019-02-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (62)*注記

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