アオリイカ「アカイカ」(<I>Sepioteuthis</I> sp. 1)の視精度から推定したイカシバ産卵礁の水中視程

書誌事項

タイトル別名
  • Underwater visibility of the man-made spawning bed of oval squid <I>Sepioteuthis</I> sp. 1 (Aka-ika) in the coastal waters of Tanega-shima Island
  • アオリイカ「アカイカ」(Sepioteuthis sp. 1)の視精度から推定したイカシバ産卵礁の水中視程
  • アオリイカ 「 アカイカ 」(Sepioteuthis sp. 1)ノ シ セイド カラ スイテイ シタ イカシバ サンランショウ ノ スイチュウ シテイ

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抄録

人工産卵礁が水深40~50 m の海底付近に設置される種子島沖のアカイカ漁業において,親イカがイカシバ産卵礁を視認できる水中視程を,視精度と同海域の光学的環境から検討した。濁度と透明度から計算された光束消散係数は0.42~0.48 m-1 であり,十分に大きな黒い物体であるイカシバの視認距離は約10 m と計算された。光量子量とクロロフィルa量の観測結果からは,当海域においては有機物を生産するのに必要な光が海底まで届いていることが示され,海底付近でも昼間は物体の視認性が明るさによって制限されないと推察された。算出されたアカイカ成体の視精度は28.9 cycles/degree と高く,これは本種が産卵礁を十分に視認できる値であった。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 66 (1), 53-60, 2018

    日本水産増殖学会

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