知的障害特別支援学校における「授業評価シート」を用いた授業改善の試み ―教師の援助行動と児童生徒の自発行動の変容に対する検討―

書誌事項

タイトル別名
  • Using Class Evaluation Sheets in a School-Wide Project: Changes in Teachers' Prompts and Students' Spontaneous Behavior
  • チテキ ショウガイ トクベツ シエン ガッコウ ニ オケル 「 ジュギョウ ヒョウカ シート 」 オ モチイタ ジュギョウ カイゼン ノ ココロミ : キョウシ ノ エンジョ コウドウ ト ジドウ セイト ノ ジハツ コウドウ ノ ヘンヨウ ニ タイスル ケントウ

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抄録

本研究では、知的障害特別支援学校における全校規模の校内研究を通して「授業評価シート」を用いた授業改善を試み、教師の教授行動、特にプロンプトの変容と児童生徒の自発行動の変容について検討した。その結果、抽出した2事例においては、教師のプロンプトと対象児の自発遂行率が変容したことが確認された。また、実践報告書を分析した結果、対象校における全10の研究チームが授業改善手続きを計画通りに実行しており、9の研究チームにおいて児童生徒の標的行動の改善に関するエピソードが記述されていた。以上のことから、「授業評価シート」を用いた授業改善の試みは、教師の教授行動の変容を促し、さらには対象児の行動変容に対しても効果的であったことが示唆された。今後の研究課題として、行動変容に関するさらに詳細な分析、そして授業改善における教師のプロンプト以外の要因に関する分析が必要であることを指摘した。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 55 (5), 259-270, 2018

    一般社団法人 日本特殊教育学会

参考文献 (2)*注記

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