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- 谷口 幸代
- お茶の水女子大学
書誌事項
- タイトル別名
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- A New Direction in the Textual Reading of Yasunari Kawabata
- 川端文学を読むこと : 「有難う」の声をめぐって
- カワバタ ブンガク オ ヨム コト : 「 アリガトウ 」 ノ コエ オ メグッテ
- ――「有難う」の声をめぐって――
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抄録
<p>本稿は川端康成の掌編小説「有難う」における声の機能と語りの構造を考察する。運転手の声の分析では、語り手の距離や時間への言及から、同じ「ありがたう」という声が往路と復路では逆の意味をもつととらえた。母の声の分析では、状況や文脈に依存する母の言葉が自他への弁明として発せられていること、それに対して語り手が過剰な説明を敢えて加えないありようを確かめた。さらに作品全体の構成の非対称性に注目し、この作品は語られないことで声の物語として成立していると結論した。</p>
収録刊行物
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- 日本文学
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日本文学 63 (3), 12-19, 2014-03-10
日本文学協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288129306240
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- NII論文ID
- 130007617937
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- NII書誌ID
- AN00197092
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- ISSN
- 24241202
- 03869903
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- NDL書誌ID
- 025320537
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可