非定常時系列データによる国産・輸入肉類需要の計量分析

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タイトル別名
  • An Analysis of Japanese Demand for Domestic and Imported Meats Using Nonstationary Time Series Data

抄録

本稿では,肉類需要の非定常時系列データに対して単位根検定および共和分検定を行い,1階差分形式のLA/AIDSを推定した.分析の結果,肉類全体の出回り金額の変化に対し,国産肉類よりも輸入肉類の需要がより敏感に反応すること,国内におけるBSEの発生により,国産牛肉の需要が減少し輸入豚肉の需要が増加したこと,自己価格の変化に対する需要反応は,分析した6品目すべてで非弾力的であること,輸入牛肉と国産豚肉は国産牛肉の森嶋代替財で,国産牛肉の価格が変化すると,その需要は輸入牛肉と国産豚肉によって代替されやすいこと,また輸入鶏肉は国産鶏肉の森嶋代替財で,国産鶏肉は輸入鶏肉によって代替されやすいことが明らかになった.一方,TPPによる関税撤廃の結果として輸入肉類の価格が低下しても,それらの需要は他の肉類品目によって代替されにくいため,国産肉類に対する関税撤廃の明らかな影響は推定されなかった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288130158592
  • NII論文ID
    110009810355
  • DOI
    10.20809/seisan.20.4_127
  • ISSN
    24242403
    13410156
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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