視神経脊髄炎関連疾患によって左同名半盲を発症した12歳の男児例

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  • A 12-year-old Boy with Homonymous Hemianopia Caused by Neuromyelitis Optica Spectrum Disorder

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説明

<p> 視神経脊髄炎関連疾患(neuromyelitis optica spectrum disorder: NMOSD)により同名半盲を生じた小児の1例を報告する.症例は12歳男児,視力低下を主訴に当院眼科を紹介受診した.視力は両眼ともに(1.2),瞳孔反応は正常でRAPD陰性,視神経乳頭に異常は認めなかった.視野検査では左同名半盲がみられた.OCTでGCCは同名半盲と一致して菲薄化していた.頭部MRIではFLAIRで視床下部から第Ⅲ脳室周囲に連続した高信号の病変を認めた.血液検査及び髄液検査では異常はなかった.抗AQP4抗体陽性,抗MOG抗体陰性,抗NMDAR抗体陰性で,以上よりNMOSDの診断となった.小児科に入院しメチルプレドニゾロン1,000 mg/日を3日間開始し,計2クール行った.その後,現在までプレドニゾロン25 mg/日を内服継続中である.MRIで病変は縮小傾向で,視野検査で左同名半盲は残存しているが,改善を認めている.NMOSDは中年女性の発症が多いが,本症例は12歳の男児例で,右後頭葉病変によると思われる左同名半盲をきたした.</p>

収録刊行物

  • 神経眼科

    神経眼科 36 (1), 54-59, 2019-03-25

    日本神経眼科学会

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