苗場山ブナ林における土壌有機炭素分解に対する温暖化影響

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タイトル別名
  • Warming effect on soil organic carbon decomposition in a beech forest on Mount Naeba

抄録

<p>土壌呼吸は、光合成に次いで陸域で2番目に大きな炭素フラックスであり、微生物呼吸と根呼吸から成る。土壌呼吸の7割を占めるとも考えられる微生物呼吸は、温度の上昇に対して指数関数的に上昇する性質をもつ。そのため、地球温暖化によって、土壌から排出される二酸化炭素の量が増加し、温暖化を一層加速させるという正のフィードバックが懸念されている。それを検証するためには、温暖化を想定した、野外での長期的な土壌温暖化操作実験が不可欠であるが、その様な観測は非常に限られているのが現状である。特に、多様な生態系や気候を有するアジアモンスーン地域において、観測例は絶対的に不足している。そこで本研究では、微生物呼吸の温暖化に対する長期的な応答を把握するため、苗場山(標高900 m)のブナ林に、国立環境研究所が独自に開発した自動開閉チャンバーシステムと、土壌に対する温暖化操作のための赤外線ヒーターを設置した。本講演では、2008年から2014年までの観測期間における、微生物呼吸の温暖化に対する量的な応答を示し、その変動因子に関して議論する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288136256256
  • NII論文ID
    130007645180
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_137
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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