レナリドミド・デキサメタゾン療法を施行したPOEMS症候群

書誌事項

タイトル別名
  • Treatment of POEMS syndrome with lenalidomide and dexamethasone
  • 症例報告 第53回日本血液学会春季北海道地方会 会長推薦演題 レナリドミド・デキサメタゾン療法を施行したPOEMS症候群
  • ショウレイ ホウコク ダイ53カイ ニホン ケツエキ ガッカイ シュンキ ホッカイドウ チホウカイ カイチョウ スイセン エンダイ レナリドミド ・ デキサメタゾン リョウホウ オ シコウ シタ POEMS ショウコウグン

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抄録

<p>POEMS症候群に対してlenalidomide(Len)-dexamethasone(Dex)(Ld)療法を施行した3例を報告する。症例は,69歳女性,51歳男性,59歳男性の3例で,末梢神経障害を主訴に受診した。全例でvascular endothelial growth factor(VEGF)の異常高値を認めた。重篤な末梢神経障害を有することから,神経毒性の少ないLd療法を選択した。全例で血清VEGFの低下と神経症状の改善を認めた。1例は自家移植後,2例はLd療法継続中である。本症候群の標準治療は確立されていないが,多発性骨髄腫に準じた治療法が選択されることが多く,自家移植や新規薬剤の有効性が報告されている。本邦ではthalidomide(Td)を用いたランダム化比較試験が行われ良好な治療成績が報告されたが,bortezomib(Bor)と同様に薬剤性神経障害の増悪が懸念される。LenはTdやBorに比較して神経障害の発症率が低く,本症候群の治療に有用であると考察される。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 60 (4), 308-313, 2019

    一般社団法人 日本血液学会

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