伊吹山の異なる標高に生息する土壌線虫群集のメタ解析

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タイトル別名
  • Meta analysis of soil nematode communities at different altitudes in Mt. Ibuki

抄録

<p>線虫は周辺の微環境の変化に鋭敏に応答するため、非生物的、生物的な生息環境の変化は線虫群集の形成に影響を及ぼすと考えられる。本研究は標高傾度とそれに伴う植生変化が線虫群集へ与える影響の解明を目的とし、異なる標高に生息する土壌線虫のメタバーコーディング解析を行った。滋賀県に位置する伊吹山の異なる5標高における植生群落(200m、500m、800mはスギ林、1100mはカエデ林、1350mは頂上付近で草本類)を対象に、リターを除いた表層土壌を2018年7月に採取した。分離された線虫はIon Torrent PGMを用いて18Sの部分領域を対象に線虫の網羅解析を行った。得られた配列は97%で操作的分類群(OTU)に分け、非類似度多次元尺度法(NMDS)を用いて群集構造と環境要因との連関を調べた。その結果、標高別に370〜718OTUが得られた。さらにNMDSによって標高間の線虫群集は有意に区別され、土壌pH、リター厚さや土壌菌糸量がその群集形成に影響した。以上より、土壌線虫群集は生息地の非生物的・生物的要因の影響を受けることが示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288136847360
  • NII論文ID
    130007645192
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_198
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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