極東ロシア・ゼーヤ自然保護区における森林植生:特に森林火災が及ぼす影響

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タイトル別名
  • Forest vegetation in Zeysky Nature Reserve, Russian Far East: effects of forest fire

抄録

<p>ロシアは莫大な森林面積を有し、豊富な森林資源に恵まれているが、一方で違法伐採や森林火災が森林資源を衰退させ様々な生態系サービスを劣化させる要因として懸念されている。自然保護区の設定は、このような要因を制御することにより、立木密度を適正に保つと同時に生態系機能を健全に維持する上で有効な施策と考えられる。しかしながら、人為起源と自然起源の両方によって誘発される森林火災に対して、抑制効果があるのか否か、その結果、立木密度や生物多様性にどのような影響を及ぼしているのか等、その効果を検証した研究は十分には行われていない。我々の研究グループは、森林火災が近年多発しているロシア極東地域・アムール州北部のゼーヤ自然保護区を調査対象に、保護区の設定による森林攪乱の抑制効果を検証する研究を実施している。本発表では、この一環として自然保護区内外における林冠木や林床植物に着目し、その種構成や種多様性に及ぼす要因を検討した結果を報告する。解析の結果、本調査地の林床植生は、林冠優占木の種類、標高や幹線道路からの距離、攪乱の有無、攪乱発生時からの年数、コケモモや蘚苔類の優占度等による影響を受けていることが分かった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288137420032
  • NII論文ID
    130007645184
  • DOI
    10.11519/jfsc.130.0_132
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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