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抄録
<p>38歳女性.初診数週間前より徐々に左膝痛出現.初診1週間前,階段昇降中に左膝の屈伸制限が出現.前医で半月板損傷に伴うロッキングが疑われ紹介となった.膝窩部に疼痛があり可動域は伸展-40°,屈曲135°でMcMurrayテストは陰性.MRIで半月板の損傷はなく,脛骨近位後面に50mm大の腫瘤を認め,これによる伸展制限が疑われた.初診7日後の造影MRIで,T1強調画像で不均一な高信号,T2強調画像で高信号と低信号が混在し,腫瘤内に造影効果なく,血腫が疑われた.保存加療を行い,超音波検査によるフォローで経時的に血腫は縮小し独歩可能で,伸展制限も軽快した.膝窩筋内の特発性血腫を疑ったが報告がなく,画像所見が外傷性膝窩筋断裂に伴う血腫と類似していた.報告では外傷性膝窩筋断裂は明らかな外傷機転を伴うが,本症例では日常生活で徐々に膝窩筋の断裂を起こしたものと思われた.若干の文献的考察を含め報告する.</p>
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 68 (1), 154-156, 2019-03-25
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288138227968
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- NII論文ID
- 130007650145
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可