優れた殺菌効果をもつオルトジクロロベンゼン・クレゾール複合製剤の抗鳥インフルエンザウイルス活性

  • 藪田 淑予
    京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター
  • 大槻 公一
    京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター 鳥取大学農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター
  • 高桑 弘樹
    京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター 京都産業大学総合生命科学部
  • 小松 弘樹
    大阪化成㈱

書誌事項

タイトル別名
  • Anti-Avian Influenza Virus Properties of Ortho dichlorobenzene Cresol Complex Formulation with Strong Antimicrobial Activity
  • スグレタ サッキン コウカ オ モツ オルトジクロロベンゼン ・ クレゾール フクゴウ セイザイ ノ コウドリ インフルエンザウイルス カッセイ
  • Virus Properties of Ortho dichlorobenzene Cresol Complex Formulation with Strong Antimicrobial Activity

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説明

<p>幅広い病原体に対する効果を有し,長年畜舎等の消毒に使用されているオルトジクロロベンゼン・クレゾール複合製剤(動物用タナベゾール,大阪化成㈱,大阪)は,鳥インフルエンザウイルスに対し顕著な不活化効果を示した.すなわち,100~200倍に希釈した本素材は,室温及び37℃で10分間反応させることにより高い不活化効果を示した.一方,4℃の反応では不活化効果は弱まったが,反応時間を延長することにより効果も高まった.有機物の存在により,不活化効果は若干低下したが,100倍程度希釈した濃度で十分な不活化効果を示した.以上より,本素材は,鳥インフルエンザウイルスに対する不活化剤としても有用であることが明らかになった.本素材は,元来衛生害虫から細菌まで幅広い効果が得られる消毒剤として使用されてきたが,現場の環境を十分に把握して適切な使用方法を用いることにより,抗鳥インフルエンザウイルス効果を念頭に置く,幅広い防疫対策に活用することが期待される.</p>

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参考文献 (6)*注記

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