肘関節拘縮を来たしたEmery-Dreifuss型筋ジストロフィーの1例

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  • Upper Extremity Contractures in Emery-Dreifuss Muscular Dystrophy: A Case Report

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説明

<p> 緒言:Emery–Dreifuss型筋ジストロフィー(EDMD)は1;肘関節,アキレス腱,後頚部筋の早期拘縮,2;肩甲上腕下腿型の筋萎縮,3;心伝導障害を伴う心筋症を三徴候とする.肘関節拘縮を来たしたEDMDに対し矯正術を施行した症例を経験したので報告する.</p><p> 症例呈示:症例:20歳,女性.主訴:両肘関節拘縮.現病歴:2歳時に血清CK高値と下腿筋力低下を認めたが確定診断には至らず,11歳時にlamin A/C遺伝子変異を認めEDMDと診断された.12歳時に両肘関節拘縮のため当科紹介となった.初診時の肘関節伸展は両側-60°,15歳時には-75°,20歳時には-90°と可動域が低下し左肘関節観血的授動術を行った.術直後は伸展-40°まで改善したが術後3年で-70°と低下した.</p><p> 考察:EDMDの関節拘縮の原因は不明である.手術で一時的に改善しても拘縮が進行する可能性があり注意が必要である.</p>

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