熊本地震など内陸大地震で見いだされた誘発性地表地震断層と短い活断層の評価

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タイトル別名
  • Evaluation of short active faults reflected from distributed minor surface breaks found at recent inland large earthquakes including the 2016 Kumamoto earthquake
  • クマモト ジシン ナド ナイリク ダイジシン デ ミイダサレタ ユウハツセイ チヒョウ ジシン ダンソウ ト ミジカイ カツダンソウ ノ ヒョウカ

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抄録

<p>マグニチュード(M)7前後以上の内陸地殻内地震は必ずしも既知の活断層から発生しない.伏在活断層や短い活断層によっても生じ,その評価が課題となっている.2016年熊本地震では,震源となった日奈久断層北部,布田川断層だけではなく,その他の約200個所以上で小変位が検出された.既知の活断層も多数含まれる.これらは熊本地震の静的応力変化や地震動によって誘発されたと考えられる.また,余震を起こし地震発生層まで達した変位と表層付近だけのものなど,地震性・非地震性の観点からも多様である.同様の事例は干渉SARなどによって国内外で報告されている.これらのことから,短い活断層は必ずしも独自の大地震を起こすわけではなく受動的に変位することがわかる.これにより,地震動を生成させる短い活断層の総数は減るが,小規模ながら頻繁に地表変位を繰り返すという意味では断層変位ハザードは上昇する.</p>

収録刊行物

  • 第四紀研究

    第四紀研究 58 (2), 121-136, 2019-04-01

    日本第四紀学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (19)*注記

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